先日「君の名は。」か「聲の形」、どちらだったかは定かじゃないんですけど、本編前の予告編の中でこの「GANTZ:O(ガンツ:オー)」の予告を観ました。
『GANTZ:O』本予告
GANTZと言えば、僕が中~高校の頃にちょうど「千手観音編」の絶望感にドハマリした漫画で、映画というと嵐の二宮くん主演でやってた実写映画のイメージでしたが
この予告編で観たのは全編フル3DCGでした。しかも、見れば分かる通りめちゃくちゃ映像のクオリティが高い。
更に、どうやら映像化されてるのが「千手観音編」と並んで僕のGANTZで好きなエピソードの「大阪編」!
これはテンション上がってきたぞ…!ってな感じで、公開初日である本日観に行ってきました。
以下、ネタバレ有りの感想です。
GANTZ(ガンツ)のあらすじ
ある日、玄野計は地下鉄のホームで小学生時代の親友だった加藤勝を見かける。正義感の強い加藤は線路上に落ちた酔っ払いを助けようとするが、助けに入った玄野と共に、進入してきた電車に轢かれて死んでしまう。
次の瞬間、彼らはマンションの一室にいた。そこには、同じ様に死んだはずの人々が集められていた。部屋の中央にある謎の大きな黒い球。彼らは、その「ガンツ」と呼ばれる球に、星人を「やっつける」ように指示され、別の場所へと転送されていく。
謎の物体「ガンツ」に集められた死んだはずの人々は理由もわからないまま、その素質の有無に関わらず、謎の星人と戦わなくてはいけない。玄野はその中で、戦いに生き延びながら成長し、「ガンツ」の世界に触れていく。
Wikipediaでのあらすじはこんな感じ。
なんですが、今回映画化された「大阪編」は原作漫画21巻~25巻で、このあらすじに出てくる玄野計(主人公)はその前のオニ星人編で死んじゃってるんですよね。
で、準主役である加藤勝が死んだ玄野をガンツの100点メニューから生き返らせようと決意したところから「大阪編」がスタートします。
大阪編の始まる、原作漫画21巻のあらすじは
玄野・和泉の両雄を失ったままに新たなミッションへと転送されてしまうメンバーたち。玄野の死を悼む余裕すらなく、たどりついたその場所はどこか見慣れない場所。眼前に広がっていたのは、大阪・道頓堀の街並みだった…。そこで、メンバーが出会ったのは同じガンツスーツの見知らぬ一団。彼らは敵か味方か!? シリーズ最大の破壊と蹂躙が幕を開ける新章ガンツ!
こんな感じです。
ガンツは話自体は凄くシンプルで、
「死んだはずの人間が集められ、星人と戦わせられる」
これだけ。
そもそもガンツって「よく分かってないまま不条理に戦いへと巻き込まれていく」だとか「先がどうなるか予測がつかない」みたいな未知のワクワク感が魅力だと思うんですよね。
なので、ガンツを知らないって人でも違和感なく入っていけると思います。
GANTZ:O(ガンツ:オー)の感想
ここからは、実際に劇場で観てきた感想です。
ネタバレもあるので注意。
初見の人にも分かりやすい設定
前述の通り原作の一部を抜き取って映像化された作品なので、導入と結末はどうなるのか気になっていたんですが、そこは初見の人でも入りやすい工夫がされていました。
漫画では加藤がチームに参加している状態で、オニ星人編で殺された玄野を生き返らせようとするところからスタートします。しかし、GANTZ:O(ガンツ:オー)の加藤は何も知らない所からスタートするんですね。
通り魔に刺され、転送されてくることでガンツによる戦いに巻き込まれていく感じ。
ガンツを知らない加藤が主人公なので状況説明にも違和感が薄く、知らない人でも分かりやすいようにしてあるなぁと。
登場人物もかなり削られていました。
東京チームは
- 加藤(小野 大輔)
- 西くん(郭 智博)
- レイカ(早見 沙織)
- 鈴木(池田 秀一)
のみ。玄野は冒頭のオニ星人との戦いで死亡するので、本編の大阪には出てきません。
大阪チームも初登場時はそこそこ人数が居る描写なんですが、ほとんどがすぐにやられてしまうので、メインは
- 山咲 杏(M・A・O)
- 室谷 信雄(レイザーラモンRG)
- 島木(レイザーラモンHG)
- 岡 八郎(ケンドーコバヤシ)
だけでした。
漫画を読んでる状態からだとちょっと物足りない人数ではありましたが、96分という上映時間にまとめるにはちょうど良い人数だったかも。
大阪チームの男性陣は芸人が声優を務めているんですが、これがまた上手くて驚きましたね。特にRG、HGは凄かったです。ケンコバもかなり良かったんですが、RGとHGが違和感なさ過ぎて…w
圧倒的な映像美
予告編の段階で「コレ、やばくない…?」と、かなりハードルが上がってたんですが、本編でも期待を裏切らない…いや、むしろ期待以上の映像にはビビりました。
特に背景が凄かったですね。
実写なんじゃ…?ってレベルで再現された大阪の街には感激でした。
GANTZには現実に存在しない武器や兵器が登場するんですが、背景からそれらが浮くこともなく馴染んでいるし、今までの映像化作品では登場していなかった「ガンツバイク」や「Zガン」が漫画を読んで想像していた通りの挙動だったのも素晴らしかったです。Zガンの圧力描写、むちゃくちゃ良かった!
「大阪編」と言えばこの他にも7回クリアの岡が使うガンダム的な巨大ロボやハードスーツなど、とにかくド派手な兵器が多く登場して原作漫画でもテンションが上がりましたよね。
GANTZ:O(ガンツ:オー)ではその辺りの描写もバッチリでした。
道頓堀川で牛鬼と戦う巨大ロボは「パシフィック・リム」や「トランスフォーマー」のような男子なら間違いなく好きであろうシーンだし、重量感も抜群。
とりあえず、これが最後のおすそわけになります。
本編は今まで見せてきた何百倍の これまで誰も見たことない驚きの連続です! pic.twitter.com/WJ1ygKKqFx— 奥 浩哉 (@hiroya_oku) 2016年5月4日
正直、日本の3DCGでこんなにハイクオリティな映像が作れるなんて知らなかったんでナメてました。ごめんなさい。
エロい
いきなり何言ってんだ、と思われるでしょうがレイカと杏のガンツスーツ、ヤバいです。
まぁ…不自然なくらい揺れるんですよw
それから、ラスボスの「ぬらりひょん」は姿かたちを次々と変えていく敵なんですが、途中で裸の女体だらけの姿になります。正直、この形態はスルーするかと思ってたんで驚きましたね。
原作漫画だと女体であれば星人であろうとやっちゃうセクロス中毒の桑原(あだ名:ド変態)がGANTZ:O(ガンツ:オー)では出てこないんで、原作既読者なら分かるであろうあの辺りは流石に出てきませんが、PG12*1にしては頑張りすぎだろってレベル。
グロさも
GANTZと言えば「グロ」も重要な要素ですが、これもPG12とすればかなり攻めてました。
サクっと殺される大阪チームの人やら、Xガンで頭を吹っ飛ばされる星人などがしっかり描写されていて、エログロがなきゃガンツじゃねーよ!って人にも十分おすすめできる出来だったと思います。
大阪編は様々な妖怪の姿をした星人が出てきますが、どれもいい感じに気持ち悪く、こちらも完成度凄かったです。
個人的には「一本だたら」のキモさがいい感じだったのと「ぬらりひょん」の最終形態には背筋が凍るような錯覚がするほど見入っちゃいました。
アクションシーンが素晴らしい
ガンツバイクで駆け抜けるシーンだったり、岡のハードスーツだったり、メカニック的なシーンはもちろん良かったのと
島木がぬらりひょんに切りかかるシーンや加藤が老夫婦と子供を助けるところでYガンを使うシーンなど、映画の8割は迫力のアクションが続くんで見応えが凄いです。
原作者の奥先生もこんなツイートをしてましたが、まさにこんな感じでした。
GANTZ:O、マッドマックスくらい見せ場の連続ですよ!やばいです!
— 奥 浩哉 (@hiroya_oku) 2016年7月22日
可能ならMX4Dや4DXが良さげ
僕が観に行ける範疇の劇場ではやっていなかったのが残念ですが、観に行った人のツイートを見る限り4DXだとアクションシーンが更に楽しめそうな感じです。
GANTZ:Oの4D版見てきたけど、おっぱいシーンで甘〜い匂いが漂ってきてクスッときた。
— かえる (@FrogGame) 2016年10月14日
…マジっすか。
まとめ 素晴らしい映像に原作ファンも満足できる!
ストーリーとしては、前述したように初見向け&映画としてまとめるため原作とは異なる部分も多数見られたんですが、「大阪編」の大筋は綺麗にまとめられていました。
めちゃくちゃ良い脚本!とまでは思いませんでしたが、1本の映画として見るならあれがベターだったんじゃないかな。
吸血鬼が登場しない時点で「どうやってぬらりひょん倒すん…?」って思ってたら、西くんに見せ場が作ってあってニヤリとできましたし。
初めて参加したはずなのに加藤有能すぎない?なんて違和感にもちゃんとフォローが入っているし、一応前向きに終わる結末でした。
なにより、このクオリティで3DCG映画になっているってだけで原作ファンはもちろんガンツを見たことない人も驚くんじゃないかな。日本は3DCGも凄かった!
2016年は「シン・ゴジラ」「君の名は。」「聲の形」と特撮やアニメが映画業界でも話題でしたが、この「GANTZ:O(ガンツ:オー)」も日本の3DCGアニメの常識をぶっ壊してくれる話題作になるのではないかと思っています。
是非、このクオリティで大阪編だけでなく全編映像化してくれないかなと感じる映画でした。4DXでも観にいきたいです。
とりあえず、GANTZ熱が蘇ってきたので漫画を読み返そうかと思います。
10/17追記 原作漫画「GANTZ」が無料で読めます!
スマートフォンアプリ「スマートニュース」で原作漫画が無料で読めます!
現在52話まで公開中で、1日2話ずつ配信しています。
ニュースアプリかと思いきや、漫画まで読めるとは…
手順
①スマートニュースのアプリをダウンロードする。
※登録などは必要なく、無料のアプリです。
②アプリを起動したら、下部の「見つける」をタップ。
③「マンガ」を追加する。
④追加された「マンガ」タブから「映画『GANTZ:O』公開記念!」を選択すると無料で読めます。
普通にニュースアプリとしても便利なのでおすすめです。
まだ「田中星人編」あたりまでの公開ですが、やっぱり面白いですね!
10/24追記 アニメ版「GANTZ」もプライムビデオで無料!
2004年に放送されたアニメ「GANTZ」がプライムビデオで配信されてます!
Amazonプライム会員なら見放題。
原作の完結前に放送された作品なので終盤は「玄野星人編」というオリジナル展開になってます。
Amazonプライムは30日間無料お試し期間があるので、その期間なら無料!
プライムビデオ以外にもメリットたくさんなんでこの機会に是非。
原作の大阪編はフルカラー版が出ているのでこっちもおすすめ。
「GANTZ/OSAKA」には大阪チームの日常や、大阪編終了後の描写が追加エピソードとして掲載されているのでこちらも必見!杏の職業を知ってから見返すとまた違った感想になるかもしれません。
おわり
*1:12歳未満の方は保護者の助言・指導が必要
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