Amazonの格安タブレット「Fire」シリーズ。
プライム会員であれば4000円引きで、最安の7インチモデルであれば4,980円で購入できてしまうという破格のコスパで人気のタブレットですが、本日6月7日、2017年最新型である「Fire 7 (Newモデル)」と「Fire HD 8 (Newモデル)」が発売されました。
今回は「Fire HD 8 (Newモデル)」の16GBを購入したのでレビューしていきます。
開封の儀
ビビッドなオレンジが目を引くパッケージ。
ペリペリ、と破いて剥がすタイプでした。このあたりもコスト削減なんでしょうかね?
内容物は
- Fire HD 8本体
- microUSBケーブル(1m)
- ACアダプタ(5V 1A)
- マニュアル
- 保証書
となっています。
マニュアルはAppleライクな図解のみのシンプルなもの、保証書は多言語対応になっていました。
外観
FHDのガジェットも増えてきたので解像度1280 x 800はどうかな…と思っていましたが、いい意味で裏切られました。悪くないですね。
標準設定だと、壁紙はスリープ解除ごとに切り替わるようになっているんですが、その写真がセンス良くて好きです。
背面のボディはプラスチック。amazonのロゴが入っていますがボディと同系色であまり目立たないですね。
少しザラっとした手触りで、指紋やキズが目立ちにくいです。
本体上部に電源、microUSB、マイク、オーディオジャック、ボリュームとポートやボタンが集中している仕様です。
尚、旧(2016年)モデルとはポートの配置が異なる為、ぐるっとボディを覆うようなカバーは流用できないと思われます。注意が必要です。
カバーを今買うならAmazon純正が安心ですかねw
左側面はDolby Atmosデュアルステレオスピーカーが。
動画視聴の際に横に倒してみると、音の広がりをとても感じられて臨場感があります。
右側面はmicroSDカードスロットのみ。
2017年モデルでは256GBまで対応するようになりました。
拡張ができるので、本体は16GBで十分かと思います。
プライムビデオやKindle本のデータはmicroSDカード内に保存ができるので、本体容量はあまり重視しなくてもOKです。
起動~ベンチマーク
電源を入れて言語選択、Wi-Fiの設定を済ませるとアカウント情報が。
Amazon製品はFire TVなどでもそうですが、出荷時からユーザー情報が入った状態で送られてきます。誤配送されたらどうなるんだろう…
後述しますが、標準では対応していないGoogle Playストアを使えるようにしたのでAntutuでベンチマークを。
スコア34000台と決して高いスペックでは無いですが、FireOSで最適化されているからなのか想像よりキビキビ動くのでストレスはほとんど感じません。
旧モデル(2016)とのスペック比較
2017年モデル | 2016年モデル | |
ディスプレイ | 8インチHD | |
解像度 | 1280 x 800 | |
CPU | MediaTek MT8163 クアッドコア 1.3GHz | |
メモリ | 1.5GB | |
ストレージ | 16GB / 32GB | |
オーディオ | Dolby Atmos、 デュアルステレオスピーカー マイク |
|
microSD | 256GBまで対応 | 200GBまで対応 |
カメラ | 0.3MPフロントカメラ 2MPリアカメラ |
|
Wi-Fi | デュアルバンド a/b/g/n |
|
バッテリー | 12時間 | |
サイズ | 214 x 128 x 9.7mm | 214 x 128 x 9.2mm |
重量 | 369g | 341g |
価格 | ¥11,980(¥7,980) | ¥12,980(¥8,980) |
「価格が最大のイノベーション」とプレスリリースされていたとおり、旧「Fire HD 8」との大きな違いは「価格」です。
スペックとしては性能は据え置きで、拡張できるSDカード容量が200GB→256GBと増えている程度のマイナーチェンジですが、2016年モデルが最終価格¥12,980(¥8,980)だったところ¥11,980(¥7,980)と、ただでさえ優れていたコスパに磨きがかかっている感じ。
しかし、2017年モデルの方が5mm厚く28g重いという公称値が出ているので、そこはデメリットですね。
Fire HD 8は男性であれば片手でも問題ないサイズ感だけあって、この差はちょっと痛いかも。(僕は2016年モデルを触ったことがないので特に違和感はありませんでしたが)
369gという重量は、iPad miniに純正スマートカバーを取り付けたものとほぼ同じ重量です。
Fire 7 (Newモデル)とのスペック比較
Fire HD 8 (Newモデル) | Fire 7 (Newモデル) | |
ディスプレイ | 8インチHD | 7インチ |
解像度 | 1280 x 800 | 1024 x 600 |
プロセッサ | MediaTek MT8163 クアッドコア 1.3GHz |
MediaTek MT8127 クアッドコア 1.3GHz |
メモリ | 1.5GB | 1GB |
ストレージ | 16GB / 32GB | 8GB / 16GB |
オーディオ | Dolby Atmos、 デュアルステレオスピーカー マイク |
モノラルスピーカー マイク |
microSD | 256GBまで対応 | |
カメラ | 0.3MPフロントカメラ 2MPリアカメラ |
|
Wi-Fi | デュアルバンド a/b/g/n |
|
バッテリー | 12時間 | 8時間 |
サイズ | 214 x 128 x 9.7mm | 192 x 115 x 9.6mm |
重量 | 369g | 295g |
価格 | ¥11,980(¥7,980) | ¥8,980(¥4,980) |
サイズ感は好みもあるので一概に言えませんが、スペック面で言えば差は歴然です。
Amazonのページ内ではプロセッサ表示は2モデルとも「クアッドコア1.3GHz」となっており、一見すると「同じなのかな?」と思いますがAmazon.com(米Amazon)のこちらのページによると、MT8163とMT8127で差があるのが分かります。
Fire 7 (Newモデル)の現物が手元に無いのでAntutuスコアの正確なものは分かりませんが、同一のプロセッサ、メモリ搭載のタブレットがスコア23,000ほどだった事から考えると同じくらいと考えて差し支えないでしょう。
Fire HD 8と比較するとスコアとしては10,000程の差がありますね。
他、目立つポイントとしては
- 解像度
- メモリ
- スピーカー
が挙げられます。
Kindleアプリでの読書やAmazonプライムビデオでの使用がメインとなる端末なので、やはり解像度は高ければ高いだけ良いですし、スピーカーもモノラルとステレオでは比べるまでもないですね。
Fire HD 8では低価格の端末ながらDolby Atmosが採用されているのもポイントが高いです。
Fire HD 8とFire 7の価格差は3000円、同一のストレージ16GBで比較すると価格差はわずか1000円と、こだわりが無いのであればFire HD8を購入しておくのが良さそうです。
とは言え、8GBモデルの¥4,980というのはインパクトがあって惹かれますけどw
Amazon Fire HD 8はどんな人におすすめか
iPadなど、他のタブレットと比較すると圧倒的に安いFireシリーズですが、実際に使ってみて思ったのは「安物買いの銭失い」ではないという事でした。
- ちょうどいいサイズ感
- 読書、動画、音楽、SNSなら問題なく楽しめるスペック
- 安い
読書やTouTubeなどの動画鑑賞がメインで、「スマートフォンじゃちょっと画面が小さいからタブレットを試してみたい」なんて方には特におすすめです。
1万円程度で買えるタブレットの中では性能は高いですし、プライム会員なら4000円引きと安いので手を出しやすいのもポイントですね。
注意点は
- Amazonアプリストアはアプリの数が少ない
- カメラの画素数が低い
くらいです。
アプリについては、後述の通り抜け道もありますし、タブレットにカメラ性能を求めている人は少ないのかなと思うので、それが許容できる方になら間違いなくおすすめできます。
Fire HD 8 (2017年Newモデル)使用感レビュー
Amazonコンテンツと密接なホーム画面
まず使い始めて「おっ」と思ったのがホーム画面を横にスワイプすると「本」「ビデオ」「ゲーム」「お買い物」とアマゾンが提供するコンテンツに即アクセスできるようになっていたこと。
これはかなり直感的に理解できるUIだなぁと感心しました。
Fire OSは割り切ってしまえば軽快で良い
FireシリーズはAndroidベースのカスタムOS「Fire OS」が使われています。
各種アカウントはGoogleではなくAmazonのものを使っていたり、先述のホーム画面などAmazon色が非常に強いですが、ほぼAndroidそのままな操作感で動作も軽快。
いい意味で期待を裏切られました。
少なくとも、所持しているiPad mini第一世代(iOS9.3.5)よりサクサク動きます。
Playストアを使えるようにもできる
あくまで非公式で推奨できるものではありませんが、そのままではAmazonのアプリストアしか利用できないFireで、他のAndroid端末と同様にGoogle Playストアを使えるようにすることもできます。
root取得不要で簡単にFireタブレットでGoogle Playを動かす方法
rootを取ったり難しい操作も必要なく、普通のAndroiタブレットとして利用できるようになるのでかなり捗りますね。
ホールドしやすいサイズ・素材
開封の項でも触れましたが、Fire HD 8のボディはプラスチック製。
価格相応の安っぽさはありますがキズや指紋が目立ちにくい少しザラザラとした仕上がりで、それが逆にラフに扱えていい感じです。
落下テストで証明された耐久性 薄型でも優れた耐久性。
落下テストで最新のiPad mini 4の2倍の耐久性が証明されています。
と商品ページでも解説されているとおり、耐久性もあります。
最近では安価な端末でもアルミボディが増えてきていますが、その分取扱がすこし気になりますよね。
しかし、Fireはそのあたりを無視してカバー無しで使えるのが気楽で良いです。
また、すこし縦長なボディで片手で握りやすいですね。
電子書籍を読むのに丁度良く感じました。
カメラはオマケ
フロントは0.3MP、リアでも2MPとスペックからしてオマケ感が凄いですが、撮影してみるとイマイチさが際立ちます。
カメラに期待して購入する方は居ないでしょうが、念のため。
ディスプレイはグレアが強め
このレビューを書くにあたってディスプレイの写真を撮影するのにかなり苦労するくらいにはグレアが強いです。
屋外での使用を考えている方はアンチグレアフィルムが必須でしょう。
Kodiを導入して更に使い勝手を良くしよう!
そのままでも使えるFire HD 8ですが、動画環境を更に快適にするマルチメディアプレイヤー「Kodi」を導入してみました。
「Fire HD 8 (2017)」にKodiを導入して、更に快適な動画環境が実現しました – ビルメンデス
ページ内で紹介しているタブレット用アームもかなり便利です。
まとめ
初めてのFireでしたが、想像以上のバランス、コスパに驚きました!
これが¥7,980(プライム会員価格)で買えてしまうのはちょっとしたショックです。
最近は中華ガジェットによく触れるのでコスパ、コスパとよく記事にも書いていますが、真にコスパ抜群とはFireシリーズに言うべきだと考えを改めましたw
2016年モデルを所有している人には買い換える理由になりませんが、Fireシリーズを所有していない人になら文句なしにおすすめできるタブレットだなと感じています。
家族で使いまわしたり、お子さんのタブレットとして活用するというのも良さそうですね。
強いてデメリットを挙げるなら、プライム会員でないとFireの良さを100%発揮できないという事くらいでしょうか。
とは言え、プライム会員は相当にオトクなサービスなので、Fireタブレットの購入と合わせて会員になるのをオススメします。
特にプライムビデオとFire HD 8との相性は抜群ですよ!
【追記】
プライム会員の月額サービス(400円)がスタートしました!
年会費払うほどかな…?って方にはお試しにいいかもしれません。
そもそも1ヶ月体験できるので旨味は薄い気もしますが…
過去に無料体験済みで「プライムデーに参加するときだけ」のような使い方もアリかもしれませんね。
そんなわけで、Amazonプライム会員なら間違いなく「買い」な「Fire HD 8 (Newモデル)」のレビューでした。
おわり